訓練の仕方



 テニス技術の上達のためにの記事で、”感覚のプレー = 自分の考えていたフォーム” と ”現実のプレー = 実際のフォーム”のギャップを埋めることが、テニスの上達につながるということを説明しました。

 そこで今回は、そのギャップを埋めるための練習方法を示したいと思います。

 まず、最も簡単にできる練習として、鏡に自分の素振りを映して、そのフォームを確認するという方法があります。

 この練習は、実際に自分の目で見ながら、気になる部分の動きを確認することができますから、手軽な練習ではありますが、一定の効果は期待できます。

 しかし、実際にボールが飛んで来れば、そのボールの速さ、深さ、回転などによるさまざまな異なった状況に対して、その素振り通りにスイングをすること自体が難しいことですから、上記のギャップを埋めることを目的とする練習としては、効果がなかなか現れない可能性もあります。

 しかし、練習を積むことでテニスのレベルが高まれば、それに応じて高い効果が期待できるようになっていきますので、必ずやって欲しい訓練です。

 また、新しい技術を覚えようとしている初期段階では、鏡の前での素振り練習は、”落ち着いて”、”ゆっくりと”、”何度でも”行えますから、体に正しい動きを覚えさせるためには大変効果的だと思います。


 次に、”ビデオに撮っては確認し、修正したらまた撮って確認し”を繰り返す、という方法があります。

 これは大変面倒な方法ですが、この練習効果は高いです。

 なぜならば、さまざまな状況に対して自分自身が実際に打球している姿を見ることができるわけですから、それぞれの場面に対する”感覚”と”現実”の違いがはっきりと知覚でき、それを修正することが容易になるからです。

 しかし、コーチレベルの人達ならば、わずかの違い、狂いを見抜くことができると思いますが、自分で見ている限り、多少のずれには気がつかないという可能性があります。

 そこで、できる限り多方向から撮影することが、効果を高めるポイントになります。


 そして最後に最も効果的な方法を示しますと、正しく理解しているコーチなどに、自分のプレーを見てもらい、正しくできているのか、崩れて来ているところが無いか、などを確認してもらいながら練習することです。

 一度できていたとしても、”感覚”は、大変ずれやすく、徐々に崩れてくるのが普通です。

 プロの選手でさえ、試合の後には、コーチにチェックしてもらい調整をします。

 アドバイスを受けることに慣れていないと、そのアドバイスの対象となる自分のフォームを自分では見れないために、「指摘がよく理解できない。」、「指摘自体が信じられない。自分はそんなことはやっていない。」などと思ってしまうこともあるでしょうが、自分の感覚を過信しないで、素直にアドバイスに耳を傾けることが、効果を最大限に高めるコツです。

 もちろん、言われたとおりにやることは簡単ではありません。

 しかし、はじめは考えながら、ゆっくりと行い、徐々に速度を上げて、意識をしなくてもそのとおりに行えるようになるまで、根気よく訓練することが大切です。

 また、その動作について意識をせずにできるようになるまでの訓練量の目安ですが、およそのことをいえば、10000回の反復訓練が必要です。

 この間に正しい理解の下、正確な動きに注意しながら練習すれば、きっと良い技術が身につきます。

 「自分ではやっていたつもりだけど安定しなかった。」が「現実にやれるようになった。」になって行く筈です。



テニス上達のヒント | ホーム | サイトマップ(記事一覧)

マキシマムテニススクール | ダイエットを運動で成功させる方法
Copyright(C)2007 Maximum Sports Mind K.K. All Rights Reserved.