カウントによる考え方(40-0)



 このカウントでは積極的にポイントを取りにいくようにプレーをするべきです。

 しかし、やみくもに乱暴にアタックしたり、「宝くじが当たればいいな。」というような偶然に期待するやり方ではいけません。

 成功するだろう確率を良く計算、考慮して、少なくとも50%程度の見込みが立たないようならば、試みる意味の無い作戦だと考えてください。

 なぜ、50%なのかを説明すると、40-0では3本のゲームポイントを持っていることになりますが、この3本のゲームポイントについて、成功確率50%のプレーをした場合、それらすべてを連続して失敗してしまう確率は、0.5×0.5×0.5=0.125、すなわち12.5%になります。

 このことは、10回同じ状況でプレーをしたときに、およそ9回は成功するということを意味しているわけですから、勝算は充分にあると考えることができます。

 そして、どのようなプレーが50%程度の成功率なのかは、日頃からよく意識して練習マッチをしていれば、いずれわかるようになってきます。

 同じ場面で、2回に1回以上の成功をしているかのデータをしっかりと把握しておくようにしてください。

 また、ここでの目的は「対戦相手からポイントをとること」ですから、「強く打って攻撃すること」が目的になってしまわないようにくれぐれも気をつけなければなりません。

 攻撃することだけで頭がいっぱいになってしまうと、ポイントを取る手立て(相手の弱点)があっても、それに気が付かなくなりますから、落ち着いて良く考えてからプレーをするように心掛けてください。

 ドロップショットが良い場合もありますし、スライスが良い場合もあるでしょう。

 また、ネットプレーに出るのも良い選択だと思います。

 良いアプローチショットが打てたのであれば、ボレーを決めることは簡単であると思いますし、また、もしもアプローチショットが甘くなってしまったとしても、その甘いボールに対して相手がパッシングショットを打ってくるのであれば、クロスかストレートのいずれかなわけですから、そのどちらかに賭けて動いてみれば、50%の確率でボレーを成功させられるかもしれません。

 もちろん、相手にはロブを打つという選択もありますが、相手の構え方や、配球の癖などを考慮すれば、50%の確率であれば予測できる場合がほとんどです。

 この場面では、積極的にポイントを取りにいくことが大切なことですから、間違ってもネットについたあと、クロスのパッシングショット、ストレートのパッシングショットおよびロブのすべてを待つなどという受身で守備的な考えは無くさないといけません。

 甘いアプローチショットを打った後、このような考え方では、どのショットが来ても抜かれてしまう危険があります。

 そうなれば、50%以上の確率でポイントを取得することなど叶いません。

 また、その他にも、このポイントまでに何かしらの布石が置けていれば、より高い確率でポイントを取ることができますので、(例えば、作戦の具体例(基本編)の記事で説明したように、ファーストサーブを相手のバックハンドに続けて打っていたなど)意識していた、いないに係わらず、使える布石がないか、プレーに入る前にそこまでの自分の配球を確認してみることも大切です。



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