成功させる練習を
テニスの練習に対して”試合に勝てるようになる”という目的を持って臨むのであれば、どのショットの練習に際しても、”成功させる練習”を積みかさねなければいけません。
このことは非常に大切なことですから、決して忘れてはいけません。
目標を高く設定することは大変良いことだと思いますから、「ゆくゆくはプロテニス選手のようなショットを打てるようになる。」といったポジティブで高い理想を掲げることは大賛成です。
しかし、「フェデラーと同じショットを打つ。」というような目標を掲げ、初心者がひたすら強くボールを打ち、失敗を繰り返すだけの練習をしていたとしたら、この練習は、”試合に勝てるようなる”という目標から外れてしまっています。
失敗を繰り返すような練習をしていればテニスの試合で勝つことはできません。
練習で失敗を繰り返すということは、失敗をすることを体に覚えさせるということで、”失敗をするための練習”になってしまいます。
目標とするショットを身に着けるためには適切な段階設定が必要です。
「自分が成功させられるショットのレベルを、いかに確率を下げずに引き上げるか」が大切なことで、”成功させ続けること”を体に覚えこませることが、勝てるようになるために最も重要な目標であり、最も大切で必要な練習です。
また、ショットが成功しないということには必ず理由が存在します。
それをつきとめて、改善することが上達にとって大切なことであって、打ち続けていればそのうち成功するようになるというものではありません。
従って、失敗を活かし、失敗から多くを学び、改善に役立てることができる者が強くなり、失敗に慣れてしまってその貴重な経験を捨てさる者は向上しないのです。
これが上達においての原則です。
そして、”すぐに改善できる者はすぐに上達する。”ということも良く覚えておいてください。
改善=上達です。
試合中はもちろんですが、練習中も”一球入魂”の精神は絶対に必要です。
この一球入魂の精神を持ち続けていれば、一球に対する意識が必ず高まるはずです。
おのずとフォームのずれや、タイミングのずれ、予測のずれなどの些細な変化を感じ取ることができるようになるでしょう。
これにより、失敗の原因を早くつきとめ、改善することが可能になります。
ミスを一球で終わらせられるか、繰り返してしまうかは、その精神次第、上達のチャンスを逃さないよう、常に一球一球に対して注意して練習しなければいけません。
テニスの試合に勝ちたくて練習しているのであれば、成功体験を多く積むことが不可欠です。
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